2010年11月22日

['10J1第31節]仙台vs清水

2010年11月20日() 14:04 KICKOFF
J1第30節@ユアテックスタジアム仙台
ベガルタ仙台11-23清水エスパルス
0-1
15分 菅井
田村
朴柱成
主審:松尾
天候:晴れ
観衆:17,050人
29分 藤本(PK)
48分 藤本
89分 大前
児玉、岩下、小野
ハイライト http://www.youtube.com/watch?v=cnSRkTYYoQk

 この難しい5連戦で3連勝。確かに調子が上がってきたようだ。色んなことはあるが、ようやくサッカーに対してしっかり向き合えるようになってきたみたいだ。

 仙台は磐田に勝って1週間、再びホームゲーム。残留が見えてくる中で少し気が緩んで欲しい気持ちもあるが、何度も言うように前回対戦で1-5と負けているし、監督がそういうことを意識させるタイプなので厄介だ。ホームではリーグ戦5連勝中と勢いがある。メンバーも変えてこなかった。最近の試合を見る限り、中原と赤嶺の相性がよく、フェルは切り札としておくのが妥当なようだ。開幕前を考えれば、フェルもそこそこやってると思うが。

 そういう中で清水。おそらく、健太監督は湘南戦から始まる5連戦を前に、色んなことをシミュレートしていたと思うが、再びいじってきた。フローデが先発に戻るのは当然として、伸二が3戦続けて先発出場するのを回避してきた。代わってテルが先発。そして左SBをアラタにしたのは、ローテーション起用とともにアウェイ戦で太田弟対策だろう。三ッ沢でフル出場した永井は三保に残って調整し、負傷明けのイチが帯同。先発かと思いきや、右SBは引き続き辻尾が務めることに。

http://www.s-pulse.co.jp/top_team/live/341.html
 このメンバーであれば、通常は4-4-2を考えるが、今季はこれでも4-3-3で貫いているし、この試合も同じシステムかな…と。ところがスタートの並びを見て、思わず二度確認した。兵働が左のワイドにいて、オカは真ん中。最終ラインの前にテルとタクが横並びだ。4-4-2でスタートしたのである。今季、4-4-2で始まったのは20節の静岡ダービー@エコパ以来。

 ただ、監督は前日から「アウェイ仕様」の戦いを匂わせていた。9月の大宮戦など、連戦の対処法を失敗したこともあるし、コンディションで不利な時にどうすべきかというのと、ユアスタのピッチコンディションをすでに把握し、攻撃的にやるのが難しいと判断。2トップにしてシンプルにボールを入れ、セカンドボールを拾って攻撃するというやり方なのは容易に想像が出来、だから伸二を休ませてテルを使ったと。イチを先発にしないなら、なおさら左を守備的にするというのも含めて、妥当な選択だと思った。だから、試合前は不利だと感じていたのが、案外やれるかも?と思い始めた。

 立ち上がりは仙台が攻勢。菅井と朴柱成の両SBが高い位置を取り、サイドから押し込んでいく意図が見える。赤嶺がサイドに流れてきて起点を作り、中央には中原がそびえ立っている。太田は積極的に縦へ仕掛ける動きが健在で、梁はどこへでも顔を出してくる。消耗戦を避けるべく、最初から行く方法もあったが、耐える意識が強いプランだから、最初の15分〜20分は特に耐えたい。セットプレーを多く与えてしまうが、何とかしのぐ。

 こちらはというと、やはりフローデに当てたボールをオカが待ち構えていて、ボランチを経由してサイドに展開するという光景は何か懐かしさを覚える。こちらもここまではセットプレーのみ。

 すると15分にあっさり先制される。太田に縦へ突破され速いクロス、中原と赤嶺が飛び込んだがこれはゴール前を通過。だが梁にそれを拾われて折り返されると、赤嶺がそらして飛び込んだのは菅井。西部は触れたがゴールに吸い込まれた。仙台側からすると「狙い通り」。今年はサイドを揺さぶられて失点するケースは確かに多い。まずは失点せずに入りたかったが失敗した。

 だが、この日の清水は慌てなかった。落ち着いてサイドを使って攻撃し、反撃を試みる。仙台も清水のやり方をしっかり想定して守っているので、中は堅いが、サイドでの崩しはそんなに悪くない。あとは、ようやく天皇杯で1点取れたセットプレーを生かしたい。少しずつ岩下に雰囲気が出てきたが、点には結びつかず。

 そして28分。左サイドでのスローインから、タクがクロスを上げると、オカがらしいダイビングヘッド。これは右ポストを直撃してしまうが(出来れば決めたい)、こぼれ球に詰めていた淳吾が押し込…もうとするところで朴柱成に倒されPK。さらに、得点機会阻止で朴柱成にはレッドカード。解説者は、ルールの問題で認定ゴールにしてもいいのではというようなことを言っていた。確かにあのプレーが悪質かと言われると…とにかく清水には絶好のチャンス。これを淳吾がきっちり決め追い付く。
http://www.youtube.com/watch?v=qq_i7EhLE6Q

 退場を受け手倉森監督は、最初中原に代えて田村を準備したが、太田に代え田村に変更。高さを残したかったという。太田のプレーも悪くなかったが、ホームで可能性を探りにいくというのは妥当なところ。
 基本的には赤嶺がサイドに入っての4-4-1、攻撃の時は赤嶺が飛び出していって4-3-2のような形になっているが、とにかく現実的にこのまま維持しようということで、当然清水がボールを支配する。こういう時は、大体「持たされる」パターンで糸口をつかめないことが多くなるのだが、この日はそうでもなかった。中央に楔が入ってキープしてサイド、逆サイドというようにボールの動かし方もスムーズだった。ピッチが悪いのでパスは繋げないと判断していただけに、嬉しい誤算。また、淳吾のタメが効いていた。2トップはうまく圧力を掛けられている。

 ただ危ない場面もある。田村が入った後の34分、左サイドでクリアに入ろうとした淳吾が菅井にボールを奪われ、ペナ内の中原が狙い澄ましたシュート。ヒヤッとしたが西部がスーパーセーブ。ずっとそうだが、自陣での処理の仕方が非常に甘い。こんなので失点したら自滅で負けるだけ。

 その後も淳吾が幅広く動いてリズムを作り、FWに当てて中盤が飛び出す形。39分には兵働、42分にはタクが落としてオカという場面を作り出すと、ロスタイムに勝ち越す。フローデが落としたボールを淳吾が中央で受けて左の兵働へ展開。クロスは相手に当たってこぼれ、拾った淳吾がニアサイドへ転がし逆転。数的不利のチームはドローOKの気持ちなだけに、前半のうちにひっくり返せたことは大きい。

 ハーフタイムに「もう1点」と冷静な指示が入って迎えた後半。仙台は勝ち点1を最後に狙うため、まだ出てこない。よって清水が支配する時間が続く。リードしているので、基本的に無理はしなくていい。だが、敵陣にボールが入ってサイドに開いたら、やり切って終わりたいし、指示にもあるようにもう1点を取り切るという強い気持ちが必要。

 53分には左サイドでアラタ、兵働、淳吾と厚みのあるパス交換。最後は淳吾の折り返しをタクがボレーで合わせたが、バーの上。2トップにつられて手前が空き、そこを淳吾がよく見ていた。崩しとしては良い。
 選手間の距離が良く、安定したポゼッションからクロスまでいっているので、3点目は取れそうだった。ただ、取れそうで取れないというのは、ある意味相手も狙っていることなので、いい流れとは言えない。62分には赤嶺のクロスに中原。梁のFKか中原のヘッドがこの展開だと一番怖いので、集中が必要だ。

 64分、仙台は永井に代えて高橋。運動量では高橋のほうがあるし、ブレ球も含めて一発に期待だろうか。依然としてリズムは変わらないが、突き放せないので段々そわそわしてくる。最後は疲れるだろうから。71分には自陣でボールを失い、梁にシュートを打たれるがゴール左を通過。ここにも菅井が絡んできて厄介だ。直後にも嫌な位置でFKを与えてしまうが、右へ外れ。岩下にはカード。
http://www.youtube.com/watch?v=gg6-1HfJiDg

 ベンチワークが重要になってくるが、仙台が中原に代えて中島、早くもカードを使い切った。磐田戦でJ1初得点を決めた中島のスピードにかけてきたということか。フェル…とも思ったが、時間が掛かったらダメだから中島なのだろう。というか本当は中原が一番怖い。
 それを見て健太監督も動き、よく動いた淳吾に代えて伸二。さらにオカを代えて元紀を投入。嫌な流れになってきたのを見て、矢継ぎ早に攻撃のカードを切ったのは正解だ。

 だが79分、田村にボールを奪われた伸二が全速力でボールを取り返したが、これをファウルと判定され、さらに警告という厳しい判定。恐れていたことが起きた。2試合の出場停止に。ただ、今はそんなことを言ってられない。このFKはしのいだ。
 85分、テルからのパスを兵働がスルーして元紀が反応、元紀はペナ内で折り返したがブロックされる。なかなか決められない。

 87分、斉藤のロングパスに左サイドで中島が走り出し、辻尾をかわして右足を振り抜く。決定的だったが枠の外。これが入ってたら仙台は完璧だった。後半は相手に押されながらも耐えて、ワンチャンスを取るという明確なプランを打ち出して、全員が理解していただけに脅威だったが…。
 ただその欲が、最後はこっちに味方した。89分のCK。つまりまだロスタイムでなかったが、GKの林が上がってきた。西部が触って逃れると、兵働が前方へ大きく蹴り出す。1枚残っていた元紀が全速力で走る。仙台は2人が戻って対応しにいったが、元紀は冷静に流し込んで3点目。決して簡単なシュートではないがよく決めた。スーパーサブが出来た。

 最後は疲れのある辻尾に代えてイチを何分か試す余裕が出来、逃げ切り。公式戦3連勝を達成した。ゴール裏は3点目を奪ってから駒込だったみたい。
http://www.youtube.com/watch?v=LXKvkBFbQuw
勝ちロコ http://www.youtube.com/watch?v=-2OgXna6z7I

 決して完勝ではない。監督は想定していたというが、それは毎回そうでないといけないので、やはり今回は簡単に失点したのがまず反省。彼らのやり方にハマりかけた。また、3点目を取るのが遅れたのも反省しなければならない。何となく自分たちのペースだから、そのまま運んでいた。

 収穫としては、ようやく選手の配置に柔軟性が出たことだろう。いつも言ってるように、本当は監督に言われなくても選手同士で配置は変えればいいが、テル・タク・淳吾・兵働なら中盤はボックスにした方がいいわけで、それを決断したのはよかった。11月にもなってだが…。思い出して欲しいのは2年前。ナビスコ杯決勝で大分に負け、4-3-1-2というやり方が「否定」されたことを受けてから、監督はシステムにこだわりを持たず、色んなことを試していた。あの時の心情と似ているのかなと。

 想像以上に中盤がコンパクトだったので、ポゼッションの仕方が良かった。MOMは淳吾以外ない。得点以外でも王様のプレーぶり。伸二先発不在時での勝利がもっと早く来てほしかった。テルはもう少しやってほしいとも思うがさすが。三ッ沢で良くなかった辻尾も、自信を取り戻して前への姿勢が戻りつつある。アラタも攻撃参加しないなんてことはなかったし、ようやくチームとしてサイド攻撃が戻ってきている。

 リーグは残り3試合、そして1ヶ月後に天皇杯。そう考えると、今がピークでは困る。徐々に上げていけばいい。中2日でホーム広島戦、またメンバーも代えないといけないので状況は芳しくない。広島は絶好調だ。ただ、波の激しい清水の中で、良いバイオリズムになってきただけに、軽々とそれを手放したくない。選手が、「よし!」とやる気になってきたのが嬉しい限りだ。

P.S. 最近ずっと言っているが、仙台はいいチーム。選手をうまく使えるようになったし、一体感が強く感じられ、組織力も高い。千葉直樹のためというのもあるだろうが、すぐ残留は決まるだろう。赤嶺が効いてるので、何とか残したい。フェルは…。

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00:40更新 | コメント(3) | トラックバック(0) | カテゴリ:エスパルス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おはようございますマースです。
改めてこちらに書き込みを。

まず中原・赤嶺の2トップにしてるのは、ユアスタの芝の状態が要因です。
赤嶺はいろんな意味で軸ですから外せません。
ある程度、長いボールを入れて…という戦いを選択しているので中原を選び、困ったらフェルというやり方です。

で、何でフェル出さないの?って話ですが…それは私達も知りたいくらいです(笑)
まぁテグが『中島LOVE』なのは今に始まった事ではないので半分呆れてます。
私は以前に自分のブログに「仙台は梁の調子次第のチームではない。テグの采配次第のチームだ」と書きましたが、そーゆー事です。
ちなみに中島にゴールを期待してるのは一部の女性サポだけ。
当てにしてるのは前線からのチェイスで、この前のような展開では仰る様にフェルの方が良いに決まってます。
磐田戦でギャンブルに成功して調子に乗ったとしか思えません。

チュソンの退場、前半終了間際の失点、中島の起用の3点がポイントになったゲームでした。
卓人のCK参加についてはノリヲさんを彷彿とさする作戦で笑えますが、少し早すぎたと言うのが結果論ではありますがベガサポの総意ですね。
Posted by マース at 2010年11月22日 09:22
Upおつかれさまです。

仙台での勝利おめでとうございます!
藤本のPKと2点目はこれ以上ないってくらい素晴らしいですね。藤本のPKは中村俊、遠藤以上に安定している感じがします。

次節から小野がいないですが、頑張ってほしいですね(特に神戸戦)。ACLがかかっているだけに神戸戦の前に可能性が消えないことを祈ります。

Posted by Gerrard at 2010年11月22日 18:26
>マースさん
ツイッターでもいいのですが、今回のレスまではこっちにします。以降はツイッターが便利でしょう。

なるほど芝の影響も考えてるんですね。
中島は、確かにテグさん好きだなと思う時はありますが、今回は致し方ないですね。結果出した後なので。

あの時間帯で上がってくることに、むしろ私は怖かったのですが、助かりました。

>Gerrardさん
ありがとうございます。
淳吾のPKの上手さは異常ですね(笑)。

何とか望みをつなぎました。
Posted by mokichi at 2010年11月25日 02:11
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